鉄のお道具屋

実家の青森県滞在中に、菜の花畑で有名な横浜町へ。
今年は菜の花の開花が早く、ほぼ満開。
例年は5月20日頃が見ごろなのだそうです。

こんな感じで、あちこちに黄色いお花畑が広がる。
今回はいけなかったけど、イベント会場では
菜の花畑の中に迷路があったりして、楽しいらしい。

目の覚めるような黄色でした。

表参道の根津美術館へ行ってきました。
尾形光琳の『燕子花図屏風』(かきつばた ずびょうぶ)と、
『紅白梅図屏風』(こうはくばい ずびょうぶ)、
同時公開は56年振りなんだって。燕子花~は根津美術館が
所有してるけど、紅白梅~は他の美術館所有だし。

なかなか並ぶことはないよね。『紅白梅図屏風』は、誰もが
教科書で見てる有名な絵。ジャポニスムが西洋で流行した時、
クリムトが傾倒したというのは有名な話。
「アデーレ・ブロッホ・バウアーの肖像画」は、背景が
『紅白梅図屏風』にそっくり。そして同じくクリムトの
「抱擁」「接吻」もよく似た雰囲気があります。

こちらの美術館、日本庭園の杜若(かきつばた)が咲く5月に、
尾形光琳の『燕子花図屏風』を公開するんです。粋ですね。
毎年公開しているんだけど、昨年は来られなかった。
庭の杜若、今が見ごろというので、1度で3つ美味しいと思って
天気も良いし昼から出掛けた。

やはり考えることは皆さん同じらしく、混雑してました。
でも、表参道にこんな緑溢れる庭園があるなんて知らなかった。
季節ごとに出かけるのも素敵。お庭だけでも充分楽しめそう。
杜若は、2~3日前がベストだったのかな。でも見事でした。

いわさきちひろ美術館に初めて来ました。ちひろさんの絵を見に
来たのではなく、目的はコージズキンこと鈴木コージさんの個展、
やっと来られました。

絵本作家として色々活動されていて、初めてみるコージズキンの
絵本がたくさん。若い頃の作品と、ここ20年位の作品では全く
画風が違う。
ふた昔位前、フランスの街角で辻音楽師がアコーディオンで
弾いてる、もの哀しい音楽《ミュゼット》に惹かれて、CDが
欲しいのだけどどれにしようか迷い、ジャケットの絵が
インパクトあったCDを選びました。
それがコージズキンの絵でした。運命の出会いだわ~。

猥雑な感じで、洗練とかパリのエスプリとかいう感じではない
けど、それが逆に庶民の吐息が感じられる気がして。。私の
妄想するミュゼットのイメージに合っていた。
ミュゼットやタンゴって、庶民のものだし、特にタンゴは酒場で
男女が体をぴったりつけて踊ための音楽。上流階級の人にしたら
下品と思えるものだったのでは?

そうそう、こんな雰囲気の絵です。隙間とか余白を残さず全て
塗り尽くしてしまう。色遣いもこの人独特。この写真は二階への
階段の踊り場の様子。畳4枚ほどの絵と、女性のモビール風の
作品がゆれてます。絵から伝わってくるエネルギーがすごい。

体調悪い時は負けるかも。