鉄のお道具屋

東京島

木村多江さん、体当たり演技でした。人間て単純だから、ドラマや映画で見た俳優さんが
悪役だったら、そのままのイメージになるでしょ。主人公・清子(きよこ)役の木村さんは
生き抜くためにあっさり男を乗り換える。自分は結婚してるのに、島を脱出しようとする
中国人の男に乗り換え、手製ボート(むしろ、いかだ)に乗り込む。
この映画で木村多江さんを初めて知った人は、木村さんのイメージ悪いだろうな~

アール・ヌーヴォー

久し振りに銀座へ。松屋銀座で開催中の『アール・ヌーヴォーのポスター芸術展』を見に。
120年くらい前のポスターが見られるってすごいことです。著名な芸術家の絵画だったら
代々家で守られたりするかもしれないけど、ポスターは街角や劇場に貼ってあるもの。
ピンで留められ、風雨にさらされることもあるでしょう。
気に入って持ち帰っても、120年といったら4世代、ずっと保管されるのは奇跡的!!
ギャラリーの方に教えてもらって気づいたけど、よ~く見るとポスターには折ったあと、
ピンの跡、掲示物としての承認シール、破れて補修した痕跡。。。色々見つかった。
ミュシャのジスモンダのポスターなんて、2mくらいある。当時は、貼られるとすぐ
持ち去られるほど人気があったそうです。ずっと大事に保管してくれた誰かがいるから
今こうして鑑賞できるんですね、ありがとうございます。

田中一村

オルセー美術館展で、ルソーの『蛇使いの女』を見ていたとき、隣にいた美大生らしき
二人の会話が耳に飛び込んできた。『これ、あの人の絵に似てるよね、奄美大島のさ~』『あ、分かる分かる、田中いっそーね』た、たなかいっそー?? 誰ですかそれ??
早速家に帰って調べたら、田中一村の熱帯植物の絵がアップされた。初の大規模な
回顧展が8月から千葉市美術館で開催されるという。
情報って、タイミングがまずいと何の役にも立たない。見たかったものが、実は昨日
終わってた、なんてことを知ってしまった日の落胆ときたら・・・・・むしろ知りたく
なかった、と思う。今回はホントにチャンスに恵まれた。あの女子大生に心から謝々。
一村は、長く千葉駅周辺に住んでいたが50歳で単身奄美大島に移住、染色工などを
しながら奄美の風景を描き続け、島でひっそり亡くなった。幼い頃は神童と呼ばれ、
若い頃何度か作品が入賞するも、自信作が認められなかったことで(?)見切りをつけ
たのでしょうか。 没後、メディアで作品が紹介されると、一村の絵は空前のブームに
なったそうです。残念。もっと早く知りたかった。
代表作の2点、『アダンの海辺』『不喰芋と蘇鉄』が一番最後に並んで展示されていた
胸に迫り来るものがあった。晩年の一村が、どれだけ下準備をして、どんな気持ちで
描いたんだろう、と想像をめぐらせた。病身の命を削って描いたに違いない。
田中一村記念美術館というのが鹿児島にあるらしい。いつか行かなくては。

トイレット

『トイレット』よかったです。もたいまさこの存在感、抜群です。
何をもって家族と定義するんだろう。と、軽く問題提起してくれます。
英語を話せないもたいまさこが、英語しか話せない孫3人から、
『バーチャン』と呼ばれていました。飼い猫の名は『センセー』。
最初のセにアクセントをおきます。
映画の中で重要な言葉は『3000ドル』、あと最後にいいこと
言うのが職場の同僚のインド人です。この2つ、大事です。